1954年アメリカミズリー州に生まれ、1975年にソロアルバム『ブライト・サイズ・ライフ』で鮮烈なデビュー。以来、40年近くもシーンのトップを走り続けるまさに生きるレジェンド、それがパット・メセニー。ジャンルを超え、世界中の様々なミュージシャンに影響を与え、日本でも松任谷由実さん、葉加瀬太郎さん等トップミュージシャンをはじめ、先日のトークセッションも好評だった小倉智昭さんもメセニー・フリークとして知られている。ピアニスト矢野顕子さんとメセニーの共作「PRAYER」は「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」(2013年/柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ主演)の劇中歌として使用された。
ここでは輝かしいメセニーの歴史を振り返るとともに、今回のライブの見どころに迫ります。
★「ジョジョの奇妙な冒険」のテーマでも話題に、伝説のパット・メセニー・グループ
70年代、ソロデビュー後のメセニーがキーボーディストのライル・メイズとともに立ち上げ、以来、数多くの名曲を世に送り出すことになる伝説のユニット、それがパット・メセニー・グループ。今回来日するダン・ゴットリーブ(ds)も初期のメンバーだ。
代表曲の「ラスト・トレイン・ホーム」は、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」エジプト編エンディング・テーマとして採用され、往年のファンはもちろん、アニメを通してこの曲を知った若い人々にも好評を得ている。
『エッセンシャル・コレクション~ラスト・トレイン・ホーム』(ワーナーミュージック・ジャパン)
「ラスト・トレイン・ホーム」
「Have You Heard」
「Here To Stay」
「Minuano」
★さらに進化を遂げるメセニーのユニット
近年は、<パット・メセニー・ユニティ・バンド>が2013年、55回グラミー賞のベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバムを受賞。ちなみにこのバンドのドラマーは、昨年の第87回アカデミー賞®で作品賞他最多4部門を受賞した映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でサウンドトラックを担当したアントニオ・サンチェスである。
『KIN(←→)』(ワーナーミュージック・ジャパン)
★9月リリースの新作が今回のライブでも披露される
メセニーにとって親交の深いアーティストで、ドイツを代表するベーシストの一人、エバーハルト・ウェーバーをトリビュートした新作『オマージュ』は今回のライブのコンセプトでもある。このアルバムは、2015年1月にStuttgartで開かれた、エバーハルト・ウェーバーの75歳の誕生日を祝うコンサートでの演奏を収録したもので、コンサートのリハの様子等が見られますので、フェスの予習としてご覧ください!
映像はこちらから>>『オマージュ』
(ユニバーサル ミュージック)
※9月11日(金)発売予定
★歴史を更新し続ける理由はここにある。さらに衝撃を与えたプロジェクト
ジャズ・シーンに強いインパクトを与えたプロジェクトとして、<パット・メセニー&ブラッド・メルドー>、そして<オーケストリオン>が挙げられる。
クラシック、ロック、ジャズ、クラブジャズまで、クリエイティヴィティ溢れる音作りで唯一無二の存在感を示すピアニスト、ブラッド・メルドーとの共作『メセニー・メルドー』(ワーナーミュージック・ジャパン)は「奇跡」「ジャズ・シーン最大のプロジェクト」と評された。
オーケストリオンは19世紀末から20世紀初頭に実在した、オーケストラの複数の楽器を同時に演奏させることができる大掛かりな機械のことで、このコンセプトを現代の最新技術で再現。たくさんのアコースティック楽器によるアンサンブルを組み、ピアノ数台、ドラムキット、マリンバ、ヴィヴラフォン、ギター・ボット、パーカッション多数、念入りにチューニングされた何十本もの空き瓶まで使用し同時演奏させている。
★世界規模で活躍する<ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ>との貴重な組み合わせ。
アジア最大級のジャワ・ジャズ・フェスティヴァル2015やスイスのモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでも絶賛を博したブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラは、ジャズ界伝説のドラマー、バディ・リッチやウディ・ハーマンのオーケストラで腕を磨いたエリック・ミヤシロがコンダクターとして立ち、メンバーも日本を代表する凄腕が揃う。今年4月には人気、実力を兼ね備えた福原美穂をゲストに迎えたブルーノート東京でのライブが話題となった。
数あるジャズオーケストラの中でもメセニーが率いると唯一無二の存在感を放つ
モントルー・ジャズ・フェスティヴァルでのブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ