ニューヨークというのはすごい町で、駆け出しの私にマイケル・ブレッカーやオーネット・コールマンという偉大なプレーヤー達と一緒に演奏する機会をくれた。

ものすごく技量のある人たちが、それ以外の物を求めて、簡単に境界線を消してしまう。ジャズの基本精神には「自由を尊重する」というものがあると思う。その「自由」という意味は子供が原っぱを天真爛漫に走り回るというようなものではなくて、すべての要素を認知して把握、愛のある解釈、それを新しい物と融合していく、という姿勢が高尚で私の一生の先生だ。